〈ひかり〉新しい風

 新しい出会いというのは、誰にとっても,
緊張と期待があるものです。
 9月、〈ひかり〉に新しい利用者さんが来られました。とてもやさしく、控えめな方ですが、歌がとてもお好きな方で、きれいな声で歌ってくださいます。
〈ひかり〉に来られたばかりのころは、少し緊張しておられたようですが、すぐに皆に打ち解け、
「ここがとても気に入った」
 と、言ってくださいます。

 それは支援をする職員にとって、なにものににもかえがたい有難い言葉です。
 ここは楽しい。しかい、その言葉を引き出してくださったのは、職員の支援力というよりも、以前から〈ひかり〉で暮しておられる方の、暖かなコミュニケーションによるところが大きかったように思います。
 職員は、新しくやってこられた方に、〈ひかり〉を自宅のように感じてもらいたいと思っています。そのためにあれこれ考えもします。しかし、〈ひかり〉がご自分の家でないこともまた事実です。新しく来られた方が、それまで住み慣れた自宅を恋しく思うことは、仕方のないことだということはわかっています。

 新しい環境に慣れていただくまで、無理をせず、ゆっくりと――職員が最新の注意を払うことはもちろんですが、実はそれ以上に、〈ひかり〉ですでに長く暮らしていただいている利用者さんの力が大きいというこということを、私たち職員は、経験を通じて学んでいます。
〈ひかり〉の入居者さんは、入居者であると同時に、職員の足りないところを補ってくださる、もう一人のかけがえのない仲間。そう感じるときもあります。

■新しい風  ※音声が聞き取りにくい場合はヘッドフォン等をお使いください。

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