〈ひかり〉認知症と支援(1)

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 今回のブログは〈ひかり〉の業務の中心にあるもの、「認知症と支援」についてです。標題がそうなっていますので、認知症という言葉が度々出てきます。しかし、私たちとしては、認知症という言葉をいったん脇に置いて、ご高齢の方が生活をしていくためのお手伝いをしている、そんな気持ちでこの仕事に取り組みたいと考えています。私たちの願望と言ってもいいかもしれません。
 このブログの動画の中で、認知症の方への支援について、具体的に言及している部分もあります。それは認知症対応スキルです。しかし、逆説的ですが、認知症の方の支援スキルを身につけようとすると、案外うまくいかないものです。

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 認知症だからこうするという考え方は、ある部分正しくはあります。しかし、その前に、この人の支援をどうするか、その点をしっかりと考える必要があります。認知症の人ではなく、長く生きてこられたこの方の生活をどのように支えれば、この方に幸せな人生を送ってもらえるのか。その気持ちがなければ、どれほど認知症支援に関する具体的な知識を持っていても、活かすことはできません。人が幸せになるのに、認知症は関係ありません。関係があってはいけないはずです。
 スキルというのは、結局、対象を深く理解することで、はじめて機能するものだと、私たちは考えています。その人を深く理解しようという姿勢がなければ、仮に同じことをしても、まったく違う結果を招くことになります。
 対人援助のスキルは、機械の操作マニュアルとは根本的に違います。生きている人を相手にすることですので、自分の思い通りにならないことは当たり前だし、そもそも相手を自分の思い通りに動かそうなどということは、この仕事にある者が微塵も考えてはならないことです。

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 認知症と言いますが、利用者さんは常に支援に当たっている私たち職員を鋭く見抜きます。そして、時には私たちに合わせてくれることすらあります。子どもや孫のような職員が一生懸命やっていることだからと、自分の気持ちとは別に、楽しそうにしてくださることもあるということは、この仕事をしていればわかってきます。だからと言ってそれに甘えてはいけません。
「おはようございます」という声掛けひとつでも、気持ちが入っていっている「おはようございます」なのか、毎日のルーティンとしての「おはようございます」なのか、利用者さんはしっかり見ているということ。そこを忘れないことが大切です。そこがわからなけばたちまち行き詰ってしまうのがこの仕事です。

 さて、今回の動画です。8分ほどの長さがあります。通常、〈ひかり〉のブログに載せる動画は1分から2分くらいに編集してあります。見る人の立場になれば、あまり長いものも負担になるでしょう。しかし、今回は異例の長さです。
 この動画はストレートに、〈ひかり〉で働く私たちがどのように考え、どのようにありたいと思っているのか、そこについて語っています。見ている途中で疲れてくれば一度止めてもかまいません(笑)。少し休んで、続きを見ていただければありがたいと思います。


※動画で一部音声が聞き取りにくい部分があります。その場合、ヘッドフォンなどで聞いていただきますと、音声が聞き取れますので、よろしくお願いいたします(*^^*)
認知症と支援(1)

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