<どれみ>  気働き

こんにちは、どれみです。

 

名張育成会が運営する児童発達支援センターは、支援を必要とする0歳から18歳までの地域に住む子ども達が通う施設です。

相談支援専門員、保育士、臨床心理士理学療法士作業療法士言語聴覚士のスタッフが在籍しており、各種の専門的な様々な視点から子ども達を支援しています。

 

 

皆さんは「気働き」という言葉を聞いた事がありますか?

 

「気働き」の意味としては「気が利く」「気転がきく」ことです。

「気」という字は心の状態や動きを表していて、似たような言葉で「気遣い」や「気配り」などがあります。

 

「働く」という考え方も江戸時代には「はた(傍)を楽にする」ことと考えられていたそうです。「働く=傍楽」ですね。

 

どれみでは日々の療育を通して、身体の整え・感覚・運動・やってみたい・もう一回といった子ども達の発達と成長を支援しています。

子ども達に楽しさと一緒に身体に働きかける遊びを伝える為には職員同士の協力や支え合いは必須です。

 

そんな職員同士の気遣い・心配り・気働きの一部をご紹介します。

 

朝「今日はいつもより早く着いたから1番かな」と思い出勤しました。

ゴトゴト・・・ブォーン

 

シャッシャ

 

ガサガサ

 

ガチャガチャ

 

ピッ!!

 

姿は見えませんがどこからともなく音がします。

 

そうです。私は1番ではなかったのです。

 

ゴトゴト・・・ブォーン → ビニールプールに空気を入れる

 

シャッシャ → 乾いた洗濯物をたたむ

 

ガサガサ → 新聞紙を配置する(当日の活動前の朝の遊び用)

 

ガチャガチャ → 食具や紙パンツを入れる籠を並べる

 

ピッ!! → エアコンのスイッチを入れる

       (子ども達が活動する部屋や廊下)

 

どこからともなくする音の正体は、療育で使うお部屋の環境の整えや当日の遊びの準備をして、子ども達が来所してスムーズに遊びに入れるためのものでした。



朝礼や療育チームの打ち合わせが終わる時間になると子ども達が来所してきます。子ども達を送ってきたご家族は子どもと一緒に入った玄関から一人で帰られます。靴を履き、顔をあげると目に入るのは飾られた生花があります。職員に「きれいなお花ですね」と笑顔で声をかけて一旦お帰りになりました。

朝、忙しくどれみに行く支度をして時間に間に合わせて来所して子どもを見送ってひと段落してホッとされる瞬間でした。



お昼になり給食を頂きに厨房に向かう途中、廊下にある子ども達の給食を乗せたワゴンを見かけます。職員室で仕事をしていた職員が、食べ終わった食器の置かれたワゴンを覗き込みます。室内の様子をみて、全員食べ終わっている事を確認すると、室内にいる職員に声をかけてワゴンを厨房まで運んでいきました。おかげで療育に入っている職員が場を離れることなく子ども達と関われるのです。



療育後や夕方になると片付けや掃除を手分けして行います。

片付けや掃除をすると翌朝の準備もスムーズにできます。



毎日決まった片付けや掃除ではありますが、送迎や他の業務で出来ず「あっ」と気付いていくと、「終わりましたよ!」

「ありがとうございます!」

 

やる事が明確に示されていて、誰が何をしているのかを把握していて、相手の事を思えるからこそ生まれる姿です。

 

そんな職員の姿や雰囲気を通して、子ども達が大人と過ごすっていいな・友達と過ごすっていいなと感じる一つになるといいなと思います。

 

日々の気遣い・心配り・気働きを繰り返し、積み重ねていく事で「相手がどのように感じるのか」を深く考え、「気働き」を真に生かす事に繋がるといいなと思います。

 

どれみの気働きを目指した「傍楽」お話でした