〈ひかり〉発見する目

 外を見て、天気がいいなと、ふと思う。

f:id:miraireport:20201031080220j:plain

 さてそうなると外に出てみたくなります。
 たとえば私たち――自宅から職場や学校に通っている私たちは、日々の変化を無意識のうちに感じているように思うときがあります。
 比叡山千日回峰行という荒行がありますが、その行を万行(やり遂げたということ)した行者さんが「1000日間、同じ日は1日もなかった」と言っていたのを覚えています。たぶん私たちも自宅からそれぞれの場所に移動していく中で昨日と違う何かを発見し、感じ取っているはずです。
 それに比べると施設の暮らしは単調に陥りがちです。ひとつの場所で過ごしていると、変化がそれほどあるわけでもありません。もちろん、どこにも小さな変化はあるはずですが、そういった変化に気づきにくくなります。入居者さんだけではなく、職員にしてもそれは同じで、ついつい単調な日々に飲み込まれがちです。

f:id:miraireport:20201031080343j:plain
f:id:miraireport:20201031080419j:plain

 しかしそれではいけません(笑)。
 入居者の皆さんに、「安全・安心・安楽」な生活を約束している私たちまで一緒に退屈しているようではいけません。職員にとってまず自分が退屈をしないというのは、とても大切なことです。こうなってくると退屈しないというのは、一種の技術です。この世に当たり前のことなどないと肝に銘じて日々を送ることも大切な仕事と言えます。
 普通の日々をどのようにに楽しむのか。大きなイベントもない日、変哲もない日常の中にある小さな楽しみや変化を、入居者さんと一緒に発見していくことが、ひかりでは重要な仕事でもあるのです。
 そして、この小さな変化を見つける目を持つことが、入居者さんの支援をする場合も大切になってきます。
 冒頭の写真。陽の当たる中庭を見て、いいなと思うことが第一歩です。いいなと思えば外に出ましょう。

f:id:miraireport:20201031080509j:plain

 中庭に出てみれば、もしかして咲いている花に心をとどめることが出来てるかもしれません。その花は昨日は咲いていなかった花かもしれない。

f:id:miraireport:20201031080601j:plain

f:id:miraireport:20201031080637j:plain

 花に心を寄せれば、自然と笑顔もにじんでくるかもしれません。じゃあ、ここでお茶でも飲んでみようか。そんな気にもなります。中庭で、自然光を浴びて飲むお茶。周りが変われば、昨日と同じお茶でも、味も変わろうかというもの。皆で、中庭で、お茶を飲み、話をして、お菓子を食べる。それだけで当たり前のように思えた一日が、ちょっと変わったものになってきます。

 

f:id:miraireport:20201031080719j:plain
f:id:miraireport:20201101151729j:plain


 さて、話は変わってこの写真。

f:id:miraireport:20201031080823j:plain
f:id:miraireport:20201031080857j:plain

 何の写真でしょうか?
 でかでかと書いてありますからわかりますね。この次には日常から非日常への飛躍があります。当たり前の中にあるちょっとした楽しみから、当たり前ではない大きな楽しみへ。この飛躍が面白さを倍増します。この続きは次回のブログで(^^♪