〈ひかり〉ひかりと節分

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 今回のブログは支援のダイナミズムについて……
 と、こう書いて「え?」と思ってくれれば大成功です(^_-)-☆
 物事は意外性が大事ですから。ちなみに意外性もダイナミズムの中に含まれると個人的には考えています。
 ダイナミズムの話はさておき、今回は〈ひかり〉の節分についてです。節分に限ったことではありませんが、〈ひかり〉にとって、行事やイベント、日々のレクリエーションはとても重要な意味を持っています。
〈ひかり〉とは何か? 

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 もちろん高齢者グループホームです。
 ここで少し高齢者グループホームとは何かということを説明させていただきます。そこで働いている私たちや育成会の関係者にとっては、自明のこと、という頭があって、これまでこういった基本的な部分には触れてきませんでした。しかし、今回は少し高齢者グループホームとは何かという点について触れたいと思います。
 高齢者グループホーム認知症高齢者グループホーム認知症対応型共同生活介護と、色々な呼び方はありますが、認知症と診断された高齢者を対象として少人数で共同生活」を送ることができる介護施設のことです。
 さらに言うと、認知症高齢者に対して、住み慣れた地域で、家庭的な環境のもと、入浴や排せつ、食事等の日常の生活のお世話や機能訓練を行うことにより、利用者が持っている能力に応じて可能な限り、自立した生活を送ることができるよう支援することが目的」の施設です。
■ひかりと鬼と豆まきと

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 行事やイベントあるいは日々のレクリエーションが重要な意味を持つというのは「機能訓練」という意味もそこに含まれるからです。「可能な限り自立した生活を送ることができる」ための最大の敵は何もしないこと、単調な暮らしです。
 ただし、誰しも「機能訓練」の為に生きているわけではありませんから、楽しめるという要素が重要です。楽しみながら参加して、気がつけば機能訓練になっていた。これが最高です。
 施設での暮らしというのはどうしても引きこもりがちで単調になります。特に、昨今はコロナもあり、いよいよ外に出にくくなってもいます。行事やイベントは、そういった生活に変化を与えてくれます。生きていくうえで変化はとても重要な要素です。冒頭に書いたダイナミズムと関係しています。
 単調な日常から行事やイベントという非日常への飛躍によって、

①身体機能の維持向上
②脳の活性化
③コミュニケーションの促進

 こういった目的が果たされます。認知症の治療方法は現在発見されていませんが、脳への刺激が進行を遅らせるということはしられています。

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 これは認知症の方限定のことではありません。加齢とともに身体機能は衰えていきます。衰えていく身体機能の維持や向上のためにも楽しむことはとても大切だということです。だからそれは〈ひかり〉のようなグループホームに限ったことではなく、特別養護老人ホームやその他の施設においても同じです。
 施設職員が、行事やイベントに力を注ぐ理由は、いつもとは異なる環境を提供して、利用者さんに感動してもらいたいという思いがあるからです。楽しんで感動することが、身体機能や脳の活性化に重要だということを、知識としてはもちろん、感覚的にもわかっているからです。
 お正月に鳥居が立ち巫女さんが登場したことも、節分に急ごしらえの鬼さんが登場することも、その鬼に向かってボールを投げることも、利用者さんに感動を提供したいという思いが元にあります。

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 ダイナミズムという言葉の意味は、活力とか力強さということ、あるいはすべての現象を力の変化とみなす世界観のことですが、私個人としては「静と動」というようにとらえています。静の日常から動の非日常へ。その飛躍が大きければ大きいほど感動は大きくなります。感動して、利用者さんに少しでも長く健康で生活して頂き、人生を楽しんでいただきたい。職員の思いです。常に静止していることも、常に動き続けていることも、単調なことです。静と動のバランスが大切だと私は考えます。
 ちなみに〈ひかり〉の職員は、なんとなくコスプレ好きで、次回は時代劇ができないかと知恵を絞っています。うまくいくでしょうか(;^_^A
 何かになること、演じること、そういったことも〈ひかり〉的ダイナミズムの表現です。

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